第17回D-アミノ酸学会学術講演会開催にあたりご挨拶を申し上げます。今大会は、新潟県長岡市にあるアオーレ長岡にて、2023年9月7日(木)、8日(金)の2日間にわたり開催いたします。
D-アミノ酸学術講演会は、D-アミノ酸の研究に関わる国内の様々な分野の研究者や学生が一堂に会し、研究成果を共有することで、新たな知識や技術を知るとともに、連携と懇親を深めるものです。当学術講演会は、現在のD-アミノ酸学会がまだD-アミノ酸研究会であった2005年に第1回が開催されてから、17回目を迎えます。新型コロナウイルス感染症の影響で、2019年に国際会議と同時開催された第15回学術講演会を最後に、国内で4年間対面開催ができませんでしたが、ようやく対面開催を迎えることができます。長岡での開催は、2015年の第11回以来2回目となります。
私は第1回学術講演会からほとんどの会に参加していますが、この間、D-アミノ酸研究は、その機能、生成機構、代謝酵素や分析技術に関する研究だけでなく、その応用や病気との関係に関する研究へと大きく広がり、現在では工学、農学、食品学、理学、薬学や医学など多岐にわたる分野で注目されています。このため、大学や研究所の研究者だけでなく、民間企業の研究者や開発者の参加も増えています。
長岡は、花火が有名で、また16もの多数の酒蔵があり、北には鮮魚専門店が多数軒を連ねる「寺泊地域」や山を越えた東には上杉謙信が青年時代を過ごし、油揚げで有名な「栃尾地域」など、酒や食に恵まれた都市であります。また、司馬遼太郎の小説「峠」を映画化した「峠
最後のサムライ」の主人公である河合継之助や連合艦隊司令長官だった山本五十六などの多数の偉人を排出しており、その博物館もあります。お時間があれば、長岡の食や観光もお楽しみください。
長岡で、多様な分野でD-アミノ酸研究に関わる研究者や学生がアットホームな雰囲気のなかで情報交換し交流を深め、有意義な時間をお過ごしいただきますよう、皆様のご参加を心からお待ちしております。
第17回D-アミノ酸学会学術講演会実行委員長
長岡技術科学大学 物質生物工学分野 環境生物化学研究室
高橋 祥司