第7回D-アミノ酸研究会学術講演会はお陰様をもちまして盛況のうちに無事終了いたしました。ご参加、ご協賛いただいた皆様に厚く御礼申し上げます。来年度は滋賀医科大学にて2012年9月7日(金)-8日(土)の日程で開催予定です(実行委員長 堀池喜八郎先生)。
■第7回学術講演会が以下の日程で開催されます。多くの方のご参加をお待ちしています。
■期日:2011年 9月 9日(金)- 10日(土)
■会場:東京医科歯科大学M&Dタワー 鈴木章夫記念講堂
■運営委員長:東京医科歯科大学 西川 徹 教授
■参加費:参加費:会員 3,000円、学生会員 1,000円、 非会員 5,000円
■懇親会:医科新棟(B棟)16階オークラ カフェ&レストラン 『メディコ』
■懇親会費:会員 5,000円(学生 2,000円)
第7回D-アミノ酸研究会学術講演会の開催に当たりご挨拶を申し上げます。今大会は、東京医科歯科大学において2011年9月9日(金)~10日(土)の二日間開催されます。
昨今のD-アミノ酸研究は著しい進展をみせ、生命現象におけるアミノ酸分子の片手構造の重要性、生命の起原と進化の過程における片手構造樹立の謎に迫る壮大なテーマを基盤として、老化の基礎研究、高次脳機能制御、内分泌系制御、ストレス指標などの医学応用研究にも展開しています。精神神経疾患の研究におけるD-アミノ酸の役割も注目度が高く、中枢神経のNMDA型グルタミン酸受容体グリシン調節部位アゴニストであるD-セリンに関して、統合失調症、種々の神経変性疾患をはじめとして病因・病態解明および新しい治療法が活発に研究されています。今回の学術講演会における特別講演には、米国ハーバード大学医学部精神医学教室よりJoseph T. Coyle教授をお招きしています。Coyle教授は精神疾患の分子生物学的研究をリードしていることで世界的に知られ、最近、D-セリン代謝で重要な役割を担うセリンラセマーゼのノックアウトマウスを作出し、異常行動、認知機能障害、不安などが出現することを示しました。一方、NMDA受容体機能を促進する物質が統合失調症の症状を改善することを示すなど臨床研究も進めており、特別講演では幅広い分野の研究者に興味深いお話を聞かせて頂けることと期待しています。また、シンポジウム、口頭発表およびポスター発表を企画しています。活発な議論によりD-アミノ酸研究が益々発展するよう、たくさんの皆様のご参加をお待ちしております。
(東京医科歯科大学 西川 徹)